アーサ JAS規格取得
宮古島漁協と島酒家が製造/「宮古島産」銘柄で全国販売
日本農林規格(JAS)登録認証機関は宮古島漁協と農業生産法人島酒家(南城市)が設立した、あおさ有機の会が、製造する乾燥有機アーサ(ヒトエグサ)について、認証した。アーサでJAS有機規格を取得するのは同会が初めて。今月末から始まる今期収穫分から認証シールを貼った「宮古島産有機あおさ」として全国販売する。17日、宮古島漁協の栗山弘嗣組合長と島酒家の石黒新海社長が市役所に座喜味一幸市長を訪ね、認証を報告した。
登録認証機関は昨年12月27日、JAS法に基づいて乾燥アーサを審査し、有機JAS規格および技術的基準に適合し、適正な管理体制であると認証した。
島酒家はドライ水産加工品、ドライ農産加工品の製造を行っており、全国の生活協同組合(コープ)や有名スーパーの成城石井、東武デパートなどと取り引き実績がある。
宮古島漁協は大浦湾と狩俣でアーサを養殖している。栗山組合長は「島酒家と共同で立ち上げた有機あおさの会が、アーサで全国で初めてJAS規格の認証を受けた。今期の収穫分からJASの認証シールを貼って販売する」と話し、市長のトップセールスを要請した。
石黒社長は関東の量販店での販売が決まっていることや、また年内に国際基準になる見通しと説明し、欧州への販売展開を念頭に入れている。地元ではイオン琉球が販売するアーサをすべて宮古島産に切り替える方向だという。「今回のアーサのオーガニックというのは初めてで、業界でも驚くような取り組み」と評価されている。同社は宮古島漁協で生産されるアーサを来期収穫分まですべて仕入れる契約を交わしている。
座喜味市長は「大変うれしいニュース。品質保証がされたということは大きな財産。有機で生産できるというネームバリューができた。今後、生産拡大に農林水産部でしっかり取り組みたい。販路、加工についても市として応援していきたい」と喜んだ。