北中に旧宮中のメダル届く/米国から昨年末に
「陸上競技部」と刻印/保管先を検討中
北中学校(久高三彦校長)に昨年12月、アメリカのニューヨークから一通の手紙と一緒にメダルが届いた。メダルには正面に「陸」と思われる文字と、裏には「沖縄県立宮古中学校」と「陸上競技部」の文字が刻印されている。県立宮古高校の前身である宮古中学校時代のメダルと思われるが、北中、宮高ともこのメダルについて調べる資料が無く、情報の提供を求めている。
手紙の消印は、アメリカニューヨークでウォルター・ベントレーという人物から届けられている。
手紙の内容によると、このメダルは第2次世界大戦中に沖縄戦で海兵隊員として戦ったというベントレーさんの亡き父が持っていたもの。
ベントレーさんによると、父からは戦争のことも、メダルのことも全く聞いていなかったが、インターネットでいろいろ調べたところ、宮古島の北中学校の情報を得て、手紙と一緒に送ったとしている。
さらに手紙では「メダルを何とか役立てるよう考えてほしい」「学校記念博物館とか、学校のディスプレー棚に置くなど検討してほしい」のほか、陸上チームの部員たちの目や手に触れてもらうことをも求めている。
いきなり届けられた手紙とメダルに困惑していた久高校長だが「どう対応していいか分からずに博物館などに相談していた。ただ、当時の宮古中学校のことを知っている人がいればこのメダルが貴重であることが分かると思う」と話した。
また、メダルの保管については「例えば、宮古高校が同校の歴史において貴重な資料の一つとして引き取ってもらってもいいと思う。一番いい場所で保管することが望ましい。歴史を物語る貴重資料でもあるので、みんなで考えて、何とかしてほしい」と呼び掛けた。
メダルの存在を知った宮古高校の金城透校長は「北中の方で、私たちに預かってほしいということであれば、本校で預かっていろいろ考えたい。かなり昔のものなのですぐには調べようがないのでもし、メダルについて知っている人がいれば情報を提供してほしい」と話した。