6次産業化推進に手応え/座喜味市長就任2周年
観光整備へ宿泊税導入に意欲
座喜味一幸市長は25日で市長に就任してから2周年となる。4年間の任期の中間点を迎えるに当たり、前半の2年間を振り返っての感想や、残る後半2年間に向けた思いや抱負などを座喜味市長に聞いた。
2年間を振り返った感想として最初に挙げたのは新型コロナウイルス対策。「就任早々、コロナ対策に追われたという思いはある」とした上で、地元医師会や関係団体との連携による体制構築に対応するとともに、国の緊急対策事業と連携して市単独事業も含めた対応をスピード感をもって行ってきたとの考えを示した。
ロシアによるウクライナ侵攻に伴う原油や穀物などの高騰も宮古島に影響を与えたと振り返る座喜味市長。「市の財政出動を踏まえて支援を行ってきた。水道料金2カ月間免除という対応も行うが、これで十分とは思わない。今後の社会状況を見ながら対応しなければならない課題は残っていると思う」と語った。
公約として掲げた市民所得10%アップの実現に向けては6次産業化の推進に取り組んできたことを強調。「2年間取り組んできて、各団体や市民の間で6次産業化、加工産業化、地域の隠れた財産を発見し、それを商品化していく大きな流れができた」との手応えを示し「行政としてどの部分に手を差し伸べていくか考えることで、後半の2年間はそれらの事業化を実現したい」と話す。
観光面では、今年新たな大型ホテルが開業することに期待を示すとともに、観光閑散期での修学旅行の誘致やスポーツ合宿のさらなる誘致促進に取り組みたい考え。スポーツ合宿誘致に向けては、新総合体育館の早期建設の重要性を指摘。「予算確保に汗をかいて、できるだけ早い、速やかな供用開始にもっていきたい」との思いを語った。
観光客増加に対応するインフラ整備の財源確保策として、ふるさと納税の拡大と宿泊税の導入に意欲を示した。
市民所得10%アップなどの目標について「残りの2年間で目に見えるものを実現したい」とした上で「この島は行政だけでなく民間、市民の協力、官民協働の島づくりがベースになければならない。それが宮古の力だと思っているので、今後とも市民や議会の協力を得ながら、施策推進に努めていきたい」と語った。