利用率3年連続で低迷/乳・子宮頸がん検診無料クーポン券
コロナ影響で拍車/市が積極利用呼び掛け
乳がん・子宮頸(けい)がん検診の無料クーポン券の利用率が新型コロナウイルス感染症の影響を受けて20、21年度に引き続き22年度も低迷している。今年度のクーポン券は、昨年5月に対象者に発送されており現在、市役所で28日まで実施している集団婦人検診と対象医療機関での個別健診(2月28日まで)で受診時に利用が可能となっていることから、市健康増進課では積極的な利用を呼び掛けている。
無料クーポンの配布対象者は、子宮頸がん検診が2001年4月2日~02年4月1日生まれの21歳。
乳がん検診(マンモグラフィー)は、1981年4月2日~82年4月1日生まれの41歳。
22年度の無料クーポン利用状況は、乳がんが対象365人に対して25日現在で43人となり、利用率は11・78%。子宮頸がんも対象194人に対して利用はわずか7人で3・6%にとどまっている。
市におけるクーポン利用率は、乳がんが17年度で22・3%(対象336人)、18年度が22・6%(同363人)。19年度が28・8%(同347人)となっていた。
しかし、新型コロナの影響を受けた20年度は、大幅に落ち込んで18%(同376人)。21年度も19・3%(同330人)にとどまっている。
子宮頸がんは、17年度が4・8%(同207人)、18年度が6・5%(同201人)、19年度が7・1%(同211人)で、利用率は低いものの年々増加傾向にあった。
それが、コロナの影響が出た20年度は前の年度の半数以下に落ち込んで、3%(同198人)。21年度は持ち直して7・5%(同198人)となったが、もともと利用率が低い中で今年度も3・6%(25日現在)と低迷している。
同課では「乳がんも子宮頸がんも早期発見で治すことができるので、せっかくの無料クーポンをぜひ活用してほしい」と話した。
特に同課では、子宮頸がん検診の対象年齢の利用率が低いことを懸念しており「宮古だけでなく沖縄本島や石垣島、久米島などの病院で活用できる。もし、子宮頸がん検診の無料クーポン対象者で、宮古を離れて県内で生活している場合は住んでいる場所に近い病院で積極的に活用してほしい」と呼び掛けた。