島の魅力を子々孫々まで/サスティナブルツーリズム連絡会
宮古観光持続へ「約束」策定/島人、旅人、事業者に協力要請
持続的な宮古島観光の実現を目指し、昨年5月に発足した「宮古島サスティナブルツーリズム連絡会」のガイドライン策定発表記者会見が8日、市役所で行われた。会見では座喜味一幸市長ら関係機関の代表が、子々孫々まで島の魅力を維持していくために官民一体となってその内容に取り組むことや、島人と旅人、事業者に対して、掲げた約束事を示しながら理解と協力を求めた。
サスティナブルツーリズムとは「持続可能な観光」という意味で、環境や文化の悪化、過度な商業化を避けつつ、環境保全と地域経済振興の調和を求めていこうとする考えとその実践。
連絡会には、市、市教育委員会、県、宮古島警察署、宮古島海上保安部、環境省、各漁協などの機関が参加。宮古島観光協会が事務局となって、ガイドライン策定に向けた協議を進めてきた。
会見で座喜味市長は「島の自然と環境を守ることは観光の柱。さらに、それを安全に楽しんでもらうことは重要な案件。そのためのガイドラインであり、市としても市民と一体となってその内容を熟知し、広めていく。それが、子々孫々までこの島の美しい自然を守っていくことにつながる」と述べた。
そのほか、宮古島警察署、宮古島海上保安部、漁協代表もあいさつを行い、官民一体となって島の自然と環境を守り、それぞれの機関が連携し安全安心に過ごせる宮古島観光に向けて協力していくことを誓った。
このガイドラインの体系は「海の安全(観光客・事業者)」「地域への配慮(観光客・事業者)」「自然環境を守る(市民・観光客・事業者)」となっている。
市民に対しては、地下水、サンゴ礁の海を守るなど「市『エコアイランド宣言宮古島2・0』」に連動した取り組みを呼び掛けている。
観光客に対しては、自然環境を守り、安全に海で楽しみながら、地域への配慮についても求めている。
観光事業者に対しては、地域とのつながり▽安全上や地域ごとのルール順守▽ルールに基づいた事業運営-などを呼び掛けている。
同連絡会は、一人一人が行動を起こし、このガイドラインを守ることで島も自分自身も守ることにつながると訴え、その推進を通して環境保全と地域経済の調和が取れた社会を形成していきたいとしている。
今後については、観光客向けの冊子の制作やマリン事業者、観光協会会員事業者等へのお知らせなどガイドラインの周知徹底を図るほか、次年度以降は認証制度などについても検討していくとしている。