ソフト面の充実に重点/農業振興、子育て支援など
総務部長が概要を説明/市23年度一般会計当初予算
宮古島市の2023年度一般会計当初予算案の記者会見が27日、市役所で開かれた。與那覇勝重総務部長らが概要を説明し、農業振興や子育て支援などのソフト面の充実を強調した。予算案は28日開会の市議会3月定例会に提出される。
予算総額は、前年度とほぼ同額の376億9000万円。歳入のうち自主財源の割合は26・5%、依存財源は73・5%となっている。
財政調整基金からは、12億8700万円を切り崩して、予算総額の収支不足を補う。基金残高は22年度末時点で約82億円という。
農業振興には、生産力向上および所得アップ支援事業として、1億7000万円を確保した。市単独補助で措置している堆肥購入補助を、現行の30%から100%に引き上げ、農家負担をゼロにする。
資材価格高騰などの支援としては、肥料・農薬などの補助に1億4500万円、漁船の燃油補助に2200万円を措置した。
定住促進や少子化対策には新規で3事業が盛り込まれた。結婚新生活支援事業は引っ越し費用など最大60万円を補助。出産応援交付金は母子手帳を受け取った妊婦に、子育て応援交付金は出産後にそれぞれ1人5万円を支給する。
児童生徒の給食無償化は維持される。スポーツ・文化活動の選手派遣費には5300万円を準備し、23年度から県立高校生を派遣対象者に加える。
ハード面では、し尿等処理施設整備事業に5億4700万円、中央縦線の無電柱化推進事業に1億2200万円、平良第一小学校屋内運動場改修事業に1億5700万円を充てる。