連携強化で水際対策強化/税関密輸出入取締対策
宮古地区協議会が発足/6機関参加、第1回会議開催
税関や警察、海上保安部など6機関が参加する「沖縄地区税関密輸出入取締対策宮古地区協議会」が発足し、第1回会議が28日、平良港湾合同庁舎会議室で開かれた。会長を務める沖縄地区税関石垣税関支署平良出張所の備瀬一太所長が参加者に対し「皆さんの連携をより一層強化し、水際の取り締まりのさらなる強化につなげていきたい」と呼び掛け協力を要請した。
同協議会は、密輸出入の防止、摘発に関する方策や、その他密輸出入の取り締まりに関する事項について、各関係機関担当者らが一堂に会して協議するもの。
参加機関は▽沖縄地区税関▽那覇地方検察庁平良支部・平良区検察庁▽宮古島海上保安部▽宮古島警察署▽福岡出入国在留管理局那覇支局宮古島出張所▽宮古島税務署-となっている。
沖縄地区の同協議会は1973年に発足。2000年からは那覇地区と先島地区に分かれて協議会が開催されてきた。その後、2020年に先島地区協議会から分離する形で宮古地区協議会の発足が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で協議会が開催できない状態が続いていた。そして今回、関係機関による再調整を図り、理解が得られたことから協議会発足が実現した。
第1回協議会であいさつに立った備瀬所長は「宮古地区では現在、コロナの影響で止まっているがいずれ復活するであろう国際クルーズ船や国際航空定期便、外国貿易船等の入港などによる人流物流の増加や、周囲が海に囲まれていることによるいわゆる瀬取りによる密輸の恐れなど、密輸のリスクは決して低くないものと考えている」との認識を示した。
その上で「密輸摘発に至るには、市民や関係機関の皆さんから提供される情報の分析、外国貿易船入港に係る船内検査などが重要。そして密輸摘発後の迅速かつ適格な事件捜査または組織犯罪などの事件背景の解明にも皆さんの協力が大きな力になる」として税関への協力を要請するとともに、協議会を通じて、関係機関の相互理解と信頼が深まり、連携が強化されることが、水際での取り締まりの規制強化につながることに期待を示した。
第1回協議会では、各関係機関の業務についての説明や、最近の密輸動向についての報告などが行われた。