東北に届けハーモニー/東日本大震災から12年
追悼、復興の思い込め/フロイデと會川さん共演
発生から12年目となった東日本大震災の追悼セレモニー「第12回ストリートピアノでつなぐ祈りのハーモニー」が11日、伊良部のホテルてぃだの郷(猪子立子代表)で開かれた。宮古フロイデ合唱団(長濱隆団長)の歌声に合わせ、福島県出身で宮古島でバスガイドをしている會川桃子さん(25)がフラダンスで共演。犠牲者の冥福と一日も早い復興への願いを込めた思いが、美しいハーモニーを奏でた。
同セレモニーは、毎年全国複数の地域で同時開催されており、今年は12道府県21会場で実施した。参加者たちは、東日本大震災が発生した午後2時46分、被災地の方角に向かって黙とうをささげた。その後、ピアノ伴奏に合わせ、被災地への思いを込めて「瑠璃色の地球」と復興支援ソングの「花は咲く」などを歌った。
てぃだの郷でのセレモニーは連続11回目という。猪子代表は「フロイデの皆さんには、毎年忘れずに参加いただいて感謝している。今回もみんなのハーモニーが被災地に届くよう願っている」と話した。
會川さんは「3・11は絶対に忘れてはいけない日。あの日1日で世界が変わった。あの日以降、祈りを捧げてくれている方々に感謝したい」と語った。
その上で、市民に向けて「地震はいつ起こるか分からない。日々、防災や避難場所の確保などに気を付けながら、もし何か起こっても冷静に対処できるように備えることが必要だ」と強調した。
セレモニーでは、宮古と石垣で大きな被害を出した明和の大津波が、1771年の4月24日(旧暦3月10日)に発生したことを紹介し、佐和田の浜に向かって黙とうをささげた。
被災地にストリートピアノを贈るための募金箱も設置された。