27年度は2万3500㌧見込む/市ごみ総排出量
21年度比で3200㌧の増に
宮古島市の2021年度のごみ総排出量は2万243㌧となっているが、27年度には約3200㌧増の2万3500㌧にまで増える見込みであることが分かった。開会中の市議会3月定例会一般質問で15日、環境衛生局の下地睦子局長が我如古三雄氏の質問に答弁したもので、ごみ増加の主な要因としてはホテルなどの建築工事増加や観光入域客数の増加などを挙げている。
市衛生施設課によると、宮古島市のごみ総排出量は12年度から16年度までは1万㌧台で推移し、17年度に2万520㌧と2万㌧台に突入。19年度には2万1570㌧にまで増加したが、その後、20年度は2万664㌧、21年度は2万243㌧と緩やかな減少傾向が続いている。
しかし市が新たに策定した市一般廃棄物処理基本計画によると、25年度ごろから増え始め27年度には2万3500㌧と、これまでのピークとなってる19年度を上回ることが見込まれている。
ごみの内訳を見ると、21年度は家庭ごみ量が全体の約7割の1万4123㌧、事業系ごみ量は約3割の6120㌧と家庭ごみの方が多い状況となっているが、27年度には事業系ごみが家庭ごみを上回るものと見られている。
事業系ごみが増える理由として下地局長は、ホテル、民宿、共同住宅などの建築工事の増加と、入域観光客数の増加によるものとの考えを示した。
今後のごみの減量対策として一般廃棄物処理基本計画では、▽市民への意識啓発、情報提供▽環境教育、ごみ減量等に関する各種イベントの開催▽生ごみリサイクルへの取り組み▽食品ロス削減への取り組み▽公共施設でのごみの減量、再生品の使用促進―などを挙げている。
さらに新たな取り組みとして、市内の小中高校生を対象に、学校や部活などのグループ単位で紙類などの資源ごみを分別、集積してもらい、それを資源化する際に協力金を付与するというごみ減量化啓発事業を23年度から実施することを下地局長が説明。児童生徒への分別収集の意識啓発を図ることで、家族や周囲への波及効果にも期待を示した。