最新の科学知識受講へ/国際科学学校に合格
シドニー大で世界140人参加/宮高2年・クラウディアさん
文部科学省主催のプログラム「オーストラリア科学奨学生(ハリー・メッセル国際科学学校)」に宮古高校理数科2年のチャサネス・リマ・クラウディアさん(17)が合格した。国内の高校生10人枠に入る快挙。24日に同校で報告を行ったクラウディアさんは「科学の可能性に感動し、学びたいと思った」と話した。同プログラムは、中国やイギリス、アメリカなどから約140人が参加し、シドニー大学で2週間寮生活をしながら最新の科学知識に関する講義を英語で受ける。
国内10人枠に入る快挙
クラウディアさんは城辺在住で、キューバ人の父と城辺皆福出身の母を持つハーフ。英検準1級の資格を持っており、英語で日常会話が話せるという。
昨年、沖縄科学技術大学院大学が主催する科学と環境を考えるプログラムに参加したことが応募のきっかけになった。「英語力と異文化理解を深めようとも思った」と話した。
選考は「書類」「面接」に分かれており、面接では、担当官から「周りの人たちはあなたのことをどのように思っているのか」と聞かれ「想像力が豊かで、人の話を聞くのが上手だといわれています」と答えたという。
クラウディアさんは「選ばれてびっくりしたけどうれしかった。いろいろな人たちの支えがあり感謝したい」と述べ、「寮生活を通して、積極的にコミュニケーションを取り、質問がたくさんできれば」と抱負を語った。
将来については「国際的な機関で働き、環境保全に関わるような活動をしていきたい」と話した。
金城透校長は「日々の頑張りとチャレンジ精神が快挙を成し遂げた。外国での貴重な体験は、クラウディアさんの成長を後押ししてくれる」とたたえた。
指導した英語教諭の仲間正士さんは「宮古の高校生がどんどん世界へ出ていくことを今後も応援していきたい」、外国語指導助手(ALT)のカレン・イイヅカさんは「帰ってきてから話を聞くのが楽しみ」とそれぞれ語った。
同校によるとオーストラリア科学奨学生として派遣されるのは「(同校では)初めてのことではないか」と話している。