道路の白線整備へ本腰/10年計画、延長300キロ予定
まずは新年度予算に2600万円計上/宮古島市
市は道路の白線(路面表示)が消えかかっている箇所の整備を進めている。新年度から10年計画で、市道総延長(約972キロ)の32%に当たる309キロで中央線や側線などを示す「区画線」を補修する。併せて、交通規制にかかわらない停止線も設置する予定だ。まずは新年度当初予算に2600万円を計上した。
道路の白線は意識していなければ気付かないが消えかかっているのは意外と多く、子供や高齢者といった交通弱者はもちろん、レンタカーで移動する観光客の事故の未然防止を図る上でも対策が急務となっている。
白線は、公安委員会と道路管理者(県や市町村)が管理する部分があり、公安委員会は停止線や「止まれ」などの文字、横断歩道の白線など。道路管理者は生活道路の路面表示(道路の中央線や車線境界線)などに分かれている。
市では、停止線については規制が関わるいったん停止の「実線」ではなく、注意を喚起する法定外表示の「破線」での整備に向け、警察など関係機関と調整する方針。交通量の多い道路や通学路などを考慮し優先順位を付けて補修する考えだ。
道路の白線をめぐっては、座喜味一幸市長が、宮古島署の仲宗根宗信署長(当時)との会談の席上、「観光客が増えると中央線や停止線をきちんとしないといけない」と述べ、担当部署に危険箇所を選び出すよう指示したことを伝えた。
同署長も「レンタカーの動き、観光客のことを考えると白線が見えにくいと事故につながる恐れがある。連携しながら取り組んでいきたい」とした。
また、市議会3月定例会一般質問でも複数の議員が道路行政について市の対応をただした。大嶺弘明建設部長は、停止線の補修は公安委員会に要望しており、市でも積極的に推進していく考えを示した。
市は今年度、上野野原や宮国、下地皆愛、伊良部などの5路線計10カ所に停止線を設置している。