24年度から来間大橋補修
市が橋梁長寿命化計画策定
市道路建設課はこのほど、市橋梁(きょうりょう)長寿命化修繕計画を策定し公表した。計画期間は2023年度から32年度までの10年間で、対象となる橋梁は市が管理する9橋。これまでの定期点検の結果から健全度を判定し、優先順位の高い橋梁から修繕を行う。優先順位が最も高いとされている橋梁は来間大橋で、24年度からの補修工事実施が予定されている。
市が管理している橋梁は、仲地橋(伊良部15号線)▽なかよね橋(伊良部111号線)▽たいこ橋(伊良部98号線)▽いんた橋(伊良部98号線)▽伊良部橋(伊良部7号線)▽来間大橋(来間大橋線)▽1号ボックスカルバート(市道鏡原増原線)▽2号ボックスカルバート(同)▽西原橋(市道にしむら線)-。
この9橋で建築後50年を経過しているものはないが、供用開始から30~40年経過している橋梁はあり、これらに対し、従来の対症療法型の維持管理を続けた場合、今後橋梁の修繕や架け替えに要する費用が増大していくことが懸念されている。そこで、限られた財源で効率的に橋梁を維持するため、損傷が大きくなる前に予防的な対策を行う予防保全型への転換を図り橋梁の寿命を延ばすため今回、長寿命化修繕計画が策定された。
長寿命化修繕計画の中で定めた中期修繕計画では、修繕優先順位を決めるため、数値が高いほど優先度が高くなる健全度評価などを実施。その結果、健全度Ⅰとされたのは仲地橋、伊良部橋、2号ボックスカルバートの3橋。健全度Ⅱは、なかよね橋、たいこ橋、いんた橋、1号ボックスカルバート、西原橋の5橋。健全度Ⅲは来間大橋の1橋のみだった。来間大橋は耐震補強の対応が必要との判断も示されている。
そこで来間大橋では、24年度から28年度まで断面修復や表面保護の補修工事を、29年度から32年度までは耐震補強工事が計画されている。
そのほか、西原橋では24年度に、1号ボックスカルバートでは25年度に、なかよね橋では26年度に補修工事が予定されているほか、26年度と31年度には9橋すべてで定期点検が行われる。
市では、今後70年間の事業費を比較すると、従来の対症療法型では約144億円となるが、長寿命化修繕計画で予防保全型に転換した場合は70億円となり約74億円のコスト削減効果が見込まれるとの考えを示している。