海外クルーズ船 3年3カ月ぶり入港/スター・ブリーズ号
乗客217人が観光楽しむ/地元関係者ら笑顔で歓迎
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、宮古島への寄港が休止していた海外クルーズ船が8日、平良港へ3年3カ月ぶりに入港した。乗客217人が訪れ、バスやタクシーで島内観光などを楽しんだ。旅客受入施設(CIQ)前には国や市、観光関係者らが横断幕を掲げて乗客を出迎え、コロナ禍からの本格的回復に期待を寄せた。
クルーズ船は、市への入域観光客を押し上げていた要因の一つ。国内クルーズ船は昨年6月に再開されたが、海外クルーズ船の寄港はキャンセルが続いていた。
今回、入港したのは「スター・ブリーズ号」。総トン数1万2969㌧、全長159㍍。乗員は204人となっている。
スター・ブリーズ号は午前8時に入港し、平良港の専用バースに接岸した。検疫や税関の検査を行うCIQ施設から乗客が姿を見せると、ミス宮古島らが笑顔で歓迎した。
乗客は東平安名崎や伊良部大橋、牧山展望台、与那覇前浜、市海中公園などを訪れるツアーに参加。同日午後5時に那覇港に向けて出港した。
宮古島観光協会の平山茂治専務理事は「いよいよ海外クルーズ船も再開した。観光業界にとっては明るい材料。コロナで疲弊していた経済が上向きになる良いスタートになった。クルーズ船に対する不安がないよう、行政や関係機関と連携していきたい」と話した。
市港湾課の砂川尚也課長は「これを機にクルーズ船は増えると思う。専用バースやCIQ施設を活用して市の発展につなげたい。5月にも国外クルーズ船が寄港する予定。受け入れ体制を万全にして臨みたい」と語った。
県ハイヤー・タクシー協会宮古支部の下地隆之支部長は「インバウンドが解禁されたことはうれしいが、課題も見つかった。観光客とバスの動線、駐車場に問題がある。規模が大きくなれば対応できなくなるので、市と話し合って改善したい」と述べた。