災害時、市村長と直接連絡/気象台
情報共有で対策支援/ホットライン訓練実施
災害時に情報と危機感を共有する「首長間ホットライン訓練」が12日、宮古島地方気象台と宮古島市役所や多良間村役場を結んで行われた。台風時などに市や村が発令する避難指示等の判断や防災対策を支援することが目的。宮古島地方気象台の奥平貞雄台長と宮古島市の座喜味一幸市長、多良間村の伊良皆光夫村長が直接連絡を取り合い、防災体制の強化を図った。
災害対策基本法では、避難勧告や避難指示の判断の際には、気象台など指定行政機関から助言を求めることが認められている。
宮古島市での訓練では、市長室と台長室から携帯電話を使って実施。宮古島に接近する台風が、猛烈な勢力へと発達することを想定して行われた。
奥平台長は最大瞬間風速が80㍍に達する恐れがあるとして、最大級の警戒を呼び掛けた。座喜味市長は「市民の生命を守るため、速やかに避難指示などの発令を検討する」と述べた。
その後、奥平台長から連絡が入り、暴風、波浪、高潮の特別警報の発表を報告。「防災対策が取られていない場合は速やかな対応をお願いしたい」と求めた。
訓練後、座喜味市長は「気象台をはじめとする関係機関との連携は取れているが、台風シーズンを前に気象台との連携を改めて確認する訓練ができた。気象台からのアドバイスを受けながら気象情報を的確に把握し、抜け目のない体制を取ることが重要だ。引き続き災害対策をしっかりと取りたい」と語った。
奥平台長は「ホットライン訓練は台風時などに市や村と危機感を共有するために行っている。いざといったときに備えて、しっかりと連携する手順などを確認することができて良かった。これからも平時および非常時に市や村と連携を取りながら防災対応を取っていきたい」と述べた。
多良間村とは同日午前に同様の訓練が行われた。