2人の死亡確認 陸自ヘリ行方不明
宮古島の近海で陸上自衛隊のヘリ「UH60JA」1機が行方不明となった事案で16日、海底で機体の一部と要救助者5人が発見された。同日、水深の深い地点に潜る「飽和潜水」による捜索で判明した。このうち2人については引き上げられたが、死亡を確認した。
同ヘリは、陸上自衛隊第8師団第8飛行隊(熊本県の高遊原分屯地)所属で、第8師団長ら10人を乗せて6日午後3時46分ごろ宮古島分屯基地を離陸し、同5時5分に同地へ着陸予定で航空偵察のため飛行中のところ、午後3時56分ごろ、宮古島周辺の洋上でレーダー航跡が消失したという。
海底の地形が複雑なため捜索は難航したが、13日夜、海底でヘリの機体のようなものを発見。政府は14、15日の両日に飽和潜水による捜索を実施しようとしたが中断していた。16日、改めて同潜水の捜索を行い、機体の一部と5人を確認した。
引き上げられた2人を乗せた海上保安庁の巡視船が16日夕、宮古島の平良港に到着。隊員らが慌ただしく動きビニールシートのようなもので目張りした上で、巡視船の中から何かを運び出すような動きを見せた。自衛隊の医官が死亡を確認したという。
同日午後7時24分ごろと35分ごろの2回に分かれて数台の車列が出発。宮古島駐屯地へと向かった。政府は、残る乗組員の引き上げと捜索を続ける方針。