副市長に嘉数登氏/市議会臨時会
2度目提案で可決/中立と一部野党が賛成
市議会(上地廣敏議長)の臨時会が25日、開催され座喜味一幸市長が提案した前県知事公室長の嘉数登氏(59)を副市長に起用する人事案を与党と中立、一部野党の賛成多数で可決した。同案は3月定例会にも提案され、野党の反対多数で否決されたが、今回は一部野党と中立会派が賛成に回ったことで、2度目の提案で可決された。同日、辞令が交付され嘉数氏が副市長に就任した。
市議会の議長を除く与野党構成は与党7人、中立5人、野党11人。3月定例会では中立会派、市民創会の2人は退席し、賛成10、反対11の賛成少数で否決されたが、今回は中立の仲間誉人氏と野党の平良敏夫氏が欠席となったが、中立の市民創会、保守心和会の2人、野党自民会派の2人が賛成に回り、賛成13、反対8で可決された。
3月定例会では野党がそろって反対し否決された。4月1日の新年度から副市長不在の状態が続いており、執行部体制を早急に整えたい座喜味市長は再度提案した。
討論では野党議員の前里光健氏が「伊川秀樹前副市長は任期を残して退任した。市長の独善的な副市長の解任劇と多くの市民は理解している。市長のリップサービス、傲慢(ごうまん)な政策の方針の転換などもされていない。また、政策実現ができなかった場合は副市長に責任を取らせると考えると市長は先にやるべきことがある」と反対の立場で意見を述べた。
これに与党議員の池城健氏は「嘉数氏を副市長にするかそうでないかの判断。県の中枢でしっかりと仕事をし、経験値と手腕を認められている。それを宮古島市のために活用しないのは非常に損失となる。市を発展させるためにも市の行政の中で発揮してもらい市民のために働いてもらいたい」と賛成を主張した。
また、反対の立場で野党議員の下地信男氏、賛成の立場で与党議員久貝美奈子氏も討論した。