PAC3 宮古島分屯基地に到着/自衛隊
輸送機で宮古空港へ空輸/きょう船舶で車両搬入へ
北朝鮮が計画する軍事偵察衛星の発射に備えて破壊措置準備命令が出たことに伴い、先島諸島に地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)の配備を進めている自衛隊は26日、航空自衛隊のC2輸送機でPAC3を搭載した車両を宮古空港に空輸。配備場所の上野野原の航空自衛隊宮古島分屯基地に到着した。宮古島へのPAC3配備は2016年2月以来となった。
26日は県空港課に宮古空港の使用について、午後1時50分~同2時20分、同2時30分~同4時10分、同4時30分~同6時10分の計3件の申請が自衛隊から出され、計3機のC2輸送機でPAC3を搭載した車両などを運び込み、空自宮古島分屯基地に移動させた。
このうち2機目の輸送機は午後2時57分ごろに宮古空港に着陸。空港東側の駐機場に停止後、同3時過ぎに機体後部のドアが開き、約11分かけて慎重にPAC3を搭載した車両1台を降ろし、午後4時2分ごろに宮古島分屯基地内に入った。
自衛隊から宮古島市への説明では当初、25日と27日の2日に分けてPAC3輸送車や電源車、レーダー車など車両35台を搬入するとの配備計画だったが、25日は中止となっていた。27日は午後にも船舶で車両などが搬入される見込み。
宮古島でのPAC3配置先について、本紙が質問したのに対し防衛省は26日、「宮古島分屯基地へ展開することとしている」と回答した。
座喜味一幸市長は26日、PAC3の市への配備について報道陣に対し「北朝鮮に絡むミサイルの発射という分析を国がしていると私たちは判断している。情報があってすぐに国民保護計画に基づく連絡室を設置してある。速やかな情報の収集と市民を守るためどのような対策が取れるかという対応をしている」とコメントした。
先島諸島へのPAC3配備は宮古島のほか石垣島や与那国島が計画されており、石垣と与那国には23日から配備が始まっている。