3年連続で利用率低迷/婦人がん検診無料クーポン券
長引くコロナ禍影響/市、積極利用呼び掛け
乳がん・子宮頸(けい)がん検診の無料クーポン券の利用率が長引いた新型コロナウイルス感染症の影響を受けて2020年度から3年連続で利用率が低迷している。22年度は前年度よりも落ち込んだことから、市健康増進課ではすでに23年度の無料クーポン券を対象者に配布し、積極利用を呼び掛けている。
22年度の無料クーポン利用状況は、乳がんが対象365人に対して60人となり、利用率は16・4%。子宮頸がんも対象194人に対して利用はわずか12人で6・2%にとどまっている。
市におけるクーポン利用率は、乳がんが19年度で28・8%(対象347人)となっていたが、新型コロナの影響を受けた20年度は、大幅に落ち込んで18・1%(同376人)。21年度も20・0%(同330人)にとどまり、22年度はさらに落ち込んで16・4%となった。
今年度の無料クーポンの配布対象者は、子宮頸がん検診が2002年4月2日~03年4月1日生まれの21歳。
乳がん検診(マンモグラフィー)は、1982年4月2日~83年4月1日生まれの41歳。
クーポン券は、市が指定する島内・島外の医療機関での受診で利用できるほか、集団婦人検診でも可能となっている。
同課では「乳がんも子宮頸がんも早期発見で治すことができる。せっかくの無料クーポンをぜひ活用してほしい」と話した。
特に同課では、子宮頸がん検診の対象年齢の利用率が低いことを懸念しており「宮古だけでなく沖縄本島や石垣島、久米島などの病院で活用できる。もし、子宮頸がん検診の無料クーポン対象者で、宮古を離れて県内で生活している場合は住んでいる場所に近い病院で積極的に活用してほしい」と呼び掛けている。