県内感染状況、再拡大/新型コロナ
2週連続全国最悪/県、再度注意呼び掛け
【那覇支社】県は29日、新型コロナウイルスの感染が再拡大傾向であることを踏まえ、県庁で「新型インフルエンザ等対策会議」を開催し、感染状況の確認や必要な対策について意見交換を行った。県内では新型コロナの感染状況が2週連続で全国ワーストとなっており、玉城デニー知事は同日、記者会見を開き、会議の内容などについて発表した。県民へ改めて注意を呼び掛け、再拡大へ警鐘を鳴らした。
県は、新型コロナの感染症法上の位置付けが「5類」へ引き下げられたことにより、これまで対応策や県民への呼び掛けなどを議論してきた対策本部会議を廃止している。ただ、県内や国内における感染状況の急激な変化や新たな変異株の発生などに迅速に対応するため、「新型インフルエンザ等対策会議」を設置。同会議が開かれたのは、今回が初めてとなる。
新型コロナが5類へ移行してから、沖縄の新規感染者については県内54カ所の定点医療機関の報告に切り替えており、15~21日までの1週間における定点当たり感染者は県内平均10・80人で、前週(4~14日)6・07人の1・8倍に増加。全国平均3・56人を大幅に上回った。
県は、25日から宮古地域の医療フェーズのレベルを「1」から「2」へ、沖縄本島地域は「3B」から「4」へ、それぞれ引き上げている。
玉城知事は、▽発熱やせきなど症状がある場合、一定期間は周りの人へ感染させるリスクがあるため、外出を控えてほしい▽高齢者や妊婦などハイリスクの方々を守るよう配慮してほしい。症状がある場合は、接触するのを控え、会う際はマスク着用を推奨する▽感染リスクが高い状況を正しく理解し、手洗い、手指消毒、部屋の換気、推奨される場面でのマスクの着用など、これまで身に付けた感染症対策に努めてほしい―など、県民へ心にとどめてほしい「お願い」を改めて強調した。