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産業・経済
2023年6月7日(水)9:00

443件60億4900万円を融資/公庫宮古支店22年度の実績

コロナ需要落ち着き減少/設備投資マインド「依然旺盛」

 

22年度の融資実績を発表する大城支店長(中央)=6日、沖縄公庫宮古支店

22年度の融資実績を発表する大城支店長(中央)=6日、沖縄公庫宮古支店

沖縄振興開発金融公庫宮古支店(大城一也支店長)は6日、2022年度融資実績を発表した。融資件数は前年度比18・3%減の443件、融資額は同32・3%減の60億4900万円となった。新型コロナ特別貸付に対する資金需要が落ち着いたことから前年度に続いて件数、金額ともに減少したが、企業の投資マインドについては「依然として旺盛」としている。

資金の使途別では、設備資金がコロナ禍で見送っていた設備の更新投資などで大幅に伸びた前年度の32億2900万円から20億6400万円に減少したが、コロナ禍以前の19年度実績と同水準となっている。

資金別では、中小企業資金は前年度比21・3%減の30億5600万円、小規模・零細企業向けの生業資金は同42・0%減の25億2500万円だった。農林漁業資金は前年度を下回った。そのうち農林資金は、金額は前年度を下回ったが件数は昨年5月の長雨被害を受けた葉タバコ農家などに対してセーフティネット機能を果たした結果、同162・5%増の63件となった。

業種別は、建設業が15億5700万円で最多。卸・小売業が9億8900万円、不動産業8億8600万円などと続いた。前年度最も多かった宿泊・飲食サービス業は新型コロナ禍前の水準まで落ち着いたことにより前年度より減少し4億5400万円となった。

小規模事業者経営改善資金(マル経資金)および沖縄雇用・経営基盤強化資金(沖経資金)の融資件数は同1・8%減の54件、金額は同3・3%増の4億3800万円。同支店では「コロナ資金が落ち着いたことで今後は伸びていく」としている。

教育資金は170件で1億5100万円。沖縄公庫独自制度の教育離島特例や沖縄人材育成資金貸付のほか、母子・父子家庭特例、多子特例など利率が優遇される特例制度の利用があった。

大城支店長は「持続可能な地域社会づくりに向け、引き続き商工会議所など関係機関や民間金融機関と一層の連携強化に努める。ポストコロナに向けた多様な資金ニーズに適切かつ迅速に対応し、セーフティネット機能やコンサルティング機能の発揮についても力を入れていく」と話した。


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