大量の散乱ごみ確認/不法投棄県下一斉パト
4カ所の現場を目視/関係機関で4年ぶり実施
2023年度宮古保健所管内ごみ不法投棄等県下一斉パトロールが8日、伊良部島を中心に行われた。これまで何度も散乱している大量の廃家電などの不法投棄ごみが確認されている伊良部佐和田の農道周辺など4カ所の現場で実施した。保健所や市、宮古島警察署、市消防本部、宮古島海上保安署、産業廃棄物協会から15人が参加して、宮古地区の不法投棄の現状を確認した。
年に1回、毎年この時期に実施されているパトロールだが、ここ数年は新型コロナウイルス感染症の影響で実施できず、今回は4年ぶり。伊良部地区3カ所、上野野原の1カ所の現状を確認した。
農道脇のがけに生活ごみや粗大ごみが捨てられ、頻繁に不法投棄が行われている佐和田の現場では、参加者たちが目視による確認を行った。
その結果、冷蔵庫や洗濯機など廃家電のほか、多くの生活系ごみが不法に投棄されて散乱していることを確認した。
参加者からは「以前からこの場所は不法投棄されたごみが多い。廃家電も以前に比べても増えている感じがする」との声も聞かれた。
この場所について、市の担当職員からは「宮古の不法投棄リストに入っている約800㌧のうち一般廃棄物は30㌧ほどで、そのほとんどがこの場所に捨てられていると思う。一応、不法投棄ごみの処理に関する予算は確保されているので、市としては今年度に活用できる予算の範囲内でこの場所のごみの撤去も検討している」と話した。
パトロールを前に行われた出発式で宮古保健所の木村太一所長は「宮古保健所管内は県内でも産業廃棄物の不法投棄が多い地域。保健所としても市をはじめ『廃棄物不法処理防止ネットワーク会議』の協力を得ながら、監視体制の強化を図り適正処理の推進、不法投棄の未然防止に取り組みたい」とあいさつした。