コロナから急激に回復/宮古経済
直面課題は人手不足
地元経済界と懇談会/沖縄公庫
沖縄振興開発金融公庫(川上好久理事長)は8日、地域の経済動向を探ろうと市内ホテルで「2023沖縄公庫・宮古経済ワイドー懇談会」を開いた。出席者らは、今年はすでに多くの観光客が来島している状況を説明。新型コロナウイルス感染症で落ち込んだ地域経済が急激に回復していると説明し、観光業をはじめ、島内の多くの職種で人手不足に直面していると訴えた。
出席者は大嶺ファームの上地元氣代表、市伊良部商工会の奥濱剛会長、宮古島市の嘉数登副市長、ひろし不動産の砂川幸男代表、下地島エアポートマネジメントの鶴見弘一代表、宮古ガスの富山忠彦代表、県宮古事務所の長濱為一所長、宮古島シティアンドリゾートの根間靖代表、宮古島商工会議所の根路銘康文会頭、浜口水産の濵口美由紀代表の10人。公庫からは川上理事長のほか井口裕之副理事長、新垣尚之理事らが出席した。
宮古島シティアンドリゾートの根間代表は「現時点ではコロナ前の8割ほどまで回復している。トップシーズンも予約で埋まっている」と話した上で、「しかしスタッフが足りず、県外からの派遣や外国人労働者に活躍してもらっている。県外からの派遣ではコストが掛かる。今後続くとなると負担が大きい」などと説明した。
また、浜口水産の濵口代表は「一番の課題は住居の確保。働くために島外から来ても住むところがないと厳しい」と訴えた。
ひろし不動産の砂川代表は「コロナ禍では部屋が余っている状況だったが、現在はまったく足りなくなった。以前はアパートなどを建てる時に少しの自己資金で建設できたが、今は金融機関がオーナーに自己資金を求めるほか、建築単価も高騰しており、アパート建設が進みにくい状況だ」と指摘した。
嘉数副市長は「住居の問題は認識しており、空き家を活用するなどして対応できればと思う」と話した。
川上理事長は「沖縄公庫がしっかりとお役に立てるよう提言してほしい。宮古地域では大型ホテル建設など設備投資が増えている。今後も多様なニーズに積極的に取り組むことで地域の発展に貢献できるよう努めていきたい」と話した。