「デマンド交通」運行決定 城辺友利/住民の「足」確保へ実証
ループバス実証事業も合意/市地域公共交通会議
2023年度第2回市地域公共交通会議(会長・嘉数昇副市長)が9日、市役所で開かれ、新たな公共交通検討事業委託業務として城辺友利地区などを対象にした「デマンド交通」の運行に合意した。沖縄総合事務局に申請、許可を経て7月末には運行したい考え。自走化に向けた観光循環バス(宮古島ループバス)実証事業委託業務、クルーズ船寄港時臨時バスの路線変更についても合意した。
デマンド交通は定時定路線ではなく、利用者が使いたい時間、場所で予約をしながら利用するもの。
今回のデマンド交通は、高齢化の進展などに伴い公共交通不便地などにおける生活交通確保が課題となる中、持続可能な生活交通確保に向けた取り組みの一つとして実施される。
利用対象は城辺の友利、砂川、下里添、西里添に居住する人。居住エリア46カ所(上区13、下南8、砂川12、友利9、城辺4)、市街地エリア14カ所(市役所、病院、各スーパーなど)に停留所を設定した。
料金は大人(12歳以上)がエリア内200円、エリアまたぎ400円と設定した。高齢者(65歳以上)、学生(中・高校生)、小児(12歳未満)、障がい者および運転免許証返納者はいずれも半額となっている。
運行は7月末ごろから24年2月29日までの月~土曜(祝日含む)の午前9時半~午後5時。日曜と旧盆、正月三が日は運休する。予約は希望日の1週間~30分前まで電話(専用コールセンター)、インターネットで受け付ける。
運行事業者は沖縄トヨタ自動車、宮古協栄バス、e-no、アイシン。協栄バスがハイエース13人乗りを運行する。
ループバスは20年10月~23年2月に実施した同様の事業を踏まえ、宮古島における観光循環バスの自走化などを目指して市民や観光客の市内交通の利便性向上に向け実証を行う。
運行は7月14日ごろ~24年1月31日。従来の運行ルートに要望の多かった新城海岸前を追加。一律500円だった運賃をより採算性の高いものにするため運行ルートを市街地と宮古空港間、下地-上野-城辺間の2区間と考え、区間内下車は500円、区間外下車は800円とした。
1日乗車券は1000円から1500円に変更。市民の利用を促進するために1カ月1000円の定期券を設ける。