2年連続「待機児童ゼロ」/23年度宮古島市
定員2376人に申込2021人
県子育て支援課はこのほど、2023年4月1日時点での県内の待機児童数(速報値)を発表した。それによると宮古島市は昨年度に引き続き0人となり、2年連続で「待機児童ゼロ」を達成した。その主な要因について市こども未来課では、入所申し込み者数の減少が続いていることなどを挙げる。
23年4月1日時点での市内の認可保育施設数は42カ所で、全体での受け入れ可能な定員は2376人。それに対し入所申し込み人数は2021人で、そのうち2004人が入所している。
申し込みしたものの入所できなかった17人のうち、1人は申し込みを取り下げたが、残る16人は入所に至っていない。これはほかに空きがある認可保育施設がありながら、定員に達している保育施設への入所を希望しているもので、入所可能な保育施設がありながら申請者の意向で入所に至っていないケースのため、この人数は待機児童に含まれない。
受け入れ可能人数と入所園児数を年齢別に見ると、5歳児は入所園児数が受け入れ可能人数を上回る状態となっているが、これは4歳児または5歳児が少なく、4、5歳児合同で保育している施設があるためで、5歳児で待機児童が発生する状態にはなっていないという。
入所申し込み者数は、20年度が2176人だったのに対し、21年度は2100人、22年度は2062人、23年度が2021人と年々減少が続いていて、そのことが待機児童0人となった要因の一つと見られている。
市こども未来課では、待機児童には当てはまらないケースでも、入所できない子を少しでも少なくするため、定員の関係で希望施設に入所できない人に対しては別の施設への入所を提案するなどして申し込み施設の変更に協力を要請しているという。
待機児童は0人となっているものの、同課では保育士不足の状態は続いているとの認識を示す。保育士確保の施策として、保育士試験対策講座の開催や保育士補助者や保育士支援者を雇用する費用を補助する事業などが昨年度に引き続き今年度も実施される。担当職員は「今後も保育士確保の取り組みは継続して行っていきたい」との考えを語った。