肥料・飼料高騰支援の継続を/県・多良間村意見交換会
土地改良事業取り組みも/村長、知事に2項目要望
【多良間】玉城デニー知事は13日、多良間村を視察のため訪れた。伊良皆光夫村長と村内の課題などについて意見交換を行った。村が要望した「肥料・飼料価格高騰に対する継続した支援」「多良間地区国営土地改良事業に向けた取り組み」の2項目について玉城知事は「より良い多良間村の発展に向けて県も協働していきたい」と前向きに取り組む考えを示した。
意見交換会は村役場で行われ、伊良皆村長が「空梅雨で農作物は厳しい状況となっているが、(知事の来島に合わせたように)恵みの雨が降った。幸運をもたらしてくれたと村民も歓迎している。良い意見交換ができることを期待している」とあいさつした。
伊良皆村長は要望した2項目について「村だけでは対応できないため、今後も県の継続した支援が必要」と訴えた。
これに対し、知事に同行した県の担当者は「肥料価格高騰対策は国の支援の動向を注視しつつ、生産現場の意向を踏まえながら検討していく。飼料高騰対策は関係機関と連携しながら価格高騰が続いた場合にどのような対応が可能か検討していきたい」と答えた。
また、多良間地区国営土地改良事業に向けた取り組みについては「村の農業振興には農業用水の確保が必要不可欠。県としても早期の効果発現のため、今後も国営土地改良事業や関連事業の円滑な実施に向け、関係機関と連携して取り組んでいく」と回答した。
村の池城三千雄教育長は島の子供たちが15歳になると進学のために島を出ていく状況を説明し、「各離島に高校の分校設置はできないか」と要望したのに対し玉城知事は「それを実現するために何かを始めるかを教育員会と話し合い実現させたい」と述べた。
玉城知事はまた、「2022年8月に新たな離島振興計画を策定した。いろいろな施策を推進し、島々で暮らす人たちの生活を豊かにし、子供たちの未来や希望を島で育んでいけるような環境を創意工夫しながら整えたい」と話した。