暴風警報53時間/台風6号
速度遅く停滞も/波高く、船舶輸送にも影響
大型で強い台風6号は4日、宮古島の北海上を西に進んだ。宮古島地方は3日夜に暴風域を抜け、同日午後9時7分に暴風警報から強風注意報に切り替わった。台風は進行速度が遅かったことから暴風警報は53時間に及んだ。今後は強い勢力を維持したまま東に進み沖縄本島や奄美地方に接近し、日本の南海上を北上する見込み。
台風は4日午後5時には久米島の北西約190㌔にあって、ゆっくりとした速さで東へ進んでいる。中心気圧は965ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は35㍍。5日午後6時には、勢力を維持したまま奄美群島近海を時速10㌔の速さで東へ進む見込み。
最大瞬間風速は平良下里で39・0㍍(3日午前6時17分)を観測。降り始めの7月31日午前零時から、8月4日午後6時までの総雨量(速報値)は多い順に▽下地島401・5㍉▽宮古島(平良下里)398・5㍉▽城辺(新城)394㍉▽鏡原357・5㍉▽仲筋(多良間)341・5㍉-となった。
暴風警報の解除を受けて、市は市内全域に発令していた避難指示を解除。市内7カ所すべての避難所を閉鎖した。この台風で高齢者1人が転倒し軽いけがを負った。
4日の宮古島地方の沿岸の海域ではうねりを伴い大しけとなっており、6日ごろまで続く見通し。予想される波の高さは5日が7㍍、6日が6㍍と予想。波の高い状態が続くことから食料品などを輸送する船舶への影響も長期化するとみられる。
また、5日にかけて台風の進路などによっては警報級の大雨となる恐れがあるとして宮古島気象台では土砂災害に注意するよう呼び掛けている。
5日は南西の風18㍍、6日は西の風15~19㍍という強い風が予想されることから強風にも十分な注意が必要とし、「今後発表する防災気象情報に留意してほしい」としている。