小学生2教科、差縮まるも県平均下回る/中学生、国語は県上回る
全国には小中全教科届かず/宮古島市学力テスト
市教育委員会(大城裕子教育長)は、全国の小学6年生と中学3年生が今年4月に受けた2023年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果をまとめた。テストは中学生が3科目で、平均正答率は国語と数学は県平均を上回るか同水準だったが、英語は全国、県ともに平均を下回る結果となった。小学生は2科目で昨年度より県平均、全国平均との差が縮まったものの今年度も県平均を下回った。市教委では「調査結果の分析を進め、課題の見られる問題等について学習指導の工夫・改善を図る取り組みを進めていく」としている。
今年度の全国学力テストは、小学生が国語と算数、中学生が国語、数学、英語で実施された。宮古島市では小学6年生、中学3年生それぞれ約520人の計約1040人が参加した。
市の平均正答率は小学国語で63%(県65%、全国67.2%)、算数は55%(県58%、全国62.8%)で、全国との差は国語がマイナス4.2ポイント、算数がマイナス7.8ポイント。市教委では小学生の状況について、算数については前年度に比べ全国や県との差を縮めることができたが、依然として差が見られる。国語についてはマイナス5ポイント以内を維持しており、全国水準と捉えることができると分析している。
中学生については、国語は66%(県65%、全国69.8%)、数学は42%(県42%、全国51%)、英語は33%(県36%、全国45.6%)だった。全国との差は国語がマイナス3.8ポイント、数学がマイナス9ポイント、英語がマイナス12.6ポイント。国語は全国との差が若干広がったものの、マイナス5ポイント以内を維持。数学と英語については全国との差が大きく課題が見られるとした。
市教委では、小中学校ともに課題の見られた算数・数学については系統性の強い教化であることから「小学校低学年から基礎的・基本的な知識と技能の確実な習得を図る取り組みの充実と小中連携した授業改善を推進していく」と説明している。
また、英語については「小学校3、4年の英語活動、5、6年で英語の授業が実施されており、中学校との円滑な接続を図る英語教育に向けた取り組みを推進していく必要がある」と指摘した。
一方、「すべての書く問題で最後まで解答を書こうと努力した」と回答した割合は小中学生とも県を上回る結果となった。