行政財産貸付の違法性指摘/市議会予算決算委
経緯確認へ、採決見送る/市当局
開会中の市議会9月定例会は11日、予算決算委員会(下地茜委員長)の2日目の質疑を全員協議室で行った。2022年度一般会計歳入歳出決算について審議した。歳入の財産貸付収入に記載された肉用牛センター(宮古食肉センター)賃貸料について、委員が違法性を指摘。市当局が「経緯を調べるために、ある程度時間をいただきたい」と回答し、審議の再開と採決を見送った。後日、委員会を開き、採決まで行う。
2日目は歳出の衛生費、農林水産業費、教育費と歳入全般の質疑を行った。
肉用牛センターが行政財産であることを市当局が説明したところ、下地信男氏が「行政財産は法令上、貸し付けはできない」と述べた。
農林水産部の石川博幸部長は「経緯等を確認して後ほど答えたい。行政財産を貸し付けできる事例もある」としたが、この日は回答できず「これまで肉用牛センターの設置条例の目的に合致するとして、行政財産使用許可を出してきた。経緯を調べたい」と話した。
また歳入では、市営伊良部団地と同上地団地の入居者のみ、駐車場料金を支払っていることが明らかになった。下地信男氏は「平等性が優先されることが大事。見直しを検討すべき」と求め、建設部の川平陽一部長は「今後、建て替えがあるので、その際に検討したい」と述べるにとどめた。
歳出では、農産物流通条件不利性解消事業補助金に不用額が発生したことについて、石川部長は「農家からの報告によって1500万円程不足すると考え、12月定例会で補正予算を行った。天候不順などで農作物が不作となり、多額の不用となった。今年度はこの実績を踏まえながら予算の無駄がないように取り組みたい」と説明した。