地域挙げ1600人の長寿祝福
伊良部・佐良浜地区敬老会/市主催
市主催の敬老会が18日には伊良部で開催された。午前は伊良部地区(南区)、午後は佐良浜地区(北区)の70歳以上が伊良部公民館に招待され、地域を挙げての祝福を受けた。両地区の70歳以上は約1600人。新入会者は着物や背広で正装し、司会から名前を呼ばれ、一人一人紹介された。会場には座喜味一幸市長をはじめ、市議会議長、県議、地元の市議らが顔をそろえ、長寿を祝福した。
伊良部地区
伊良部地区の敬老会は午前10時から始まった。70歳以上の対象者は720人。今年は43人が仲間入りした。
式辞で座喜味市長は「伊良部地区は伊良部大橋の開通や宮古ブルーの渡口の浜、佐和田の浜など景観豊かな自然が観光の目玉となり注目を集めている。観光産業が大きく飛躍し、宮古の経済をけん引している。発展してきたのは皆さんの尽力のおかげ。これからの住み良い社会をつくっていくためには皆さんが培ってきた経験や知識、社会参加が活力ある地域づくりに役立つ。市としても高齢者が住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らせるよう一丸となって取り組んでいく」と述べた。
新入会者を代表して川満恵榮さんは「われわれ昭和28年生まれも今年元気で古希を迎え、きょう初めて敬老会に先輩方と一緒に参加でき、お祝いができることをうれしく思っている。われわれは小学校入学時は179人だった。この世に生を受け70年が経過すると同窓生は島外や県外などで幅広く頑張っている。大先輩たちに元気さをあやかりながら生涯現役を合い言葉に今後も元気で楽しい人生を過ごしていきたい。来年もこの会場で元気な姿で会えることを願っている」とあいさつした。
伊良部島小学校の与座梨花さん(1年)、陽花さん(5年)姉妹は「だいすきなおばあちゃん」と題した作文を朗読。「やさしくたよりになるおばあちゃん。いつもありがとう。からだにきをつけて、これからもわたしたちとあそんでください」と読み上げると会場から大きな拍手が起こった。
佐良浜地区
佐良浜地区の敬老会では新敬老者54人を盛大に歓迎し、会場全体で地域のお年寄りの健康と長寿を祝った。子供たちを含めて多くの地域住民が楽しい余興を披露し、参加者の健康長寿を願った。
座喜味市長は「ここ佐良浜地区は、漁業が盛んな地域。その最盛期の漁業を皆さんが支えてきた。市としても皆さんが地域でいつまでも元気で安心して暮らせるために頑張りたい」とあいさつした。
この後、新敬老者が一人ずつ紹介され、司会が男性は「君」、女性は「さん」づけで名前を呼ぶと、男性は「はい!」と大きな声で返事をして立ち上がり、女性は笑顔で会釈をすると会場から大きな拍手が起こった。
新敬老者代表あいさつでは、長嶺吉和さんが地元方言で「コロナ禍で開催できなかった敬老会が4年ぶりに開催されてとてもうれしい。新入会の同級生の皆さんおめでとう。70歳になるまでの年月は早かった。私たちの島では昔から100歳は道半ばと言ってきた。やがて人生200年時代も来ると思う。健康一番で頑張ろう」と呼び掛けた。
この後、佐良浜保育所の園児が踊りを発表。舞台で元気いっぱいに躍動する園児たちにお年寄りたちは、笑顔で拍手を送っていた。