五穀豊穣願い「ヒヤサッサ」/西原ミャークヅツ
男衆が声合わせ踊る/「中日」で集落内パレード
平良西原のミャークヅツは「中日」の4日、集落を練り歩くパレードが行われた。数え50歳以上の男性が参加し、地域の大通りで「ヒヤサッサ」と声を合わせて踊り、五穀豊穣(ほうじょう)と子孫繁栄を祈願した。
パレードには、黒のスーツ姿に白のタオルを鉢巻きにした「マスムイ」と呼ばれる男性や、白のワイシャツにネクタイ姿のお年寄りたちが参加した。
午後2時半ごろに仲間(ないかに)御嶽を出発。「ジャー(座)」と呼ばれる広場までの約1㌔を、「ミャークヅツのアーグ」や「西原のクイチャー」の歌に合わせて、力強く大地を蹴り、手を高々と上げて勇ましく踊った。
「旗持ち」といわれる男たちは「五穀豊穣」などと書かれた旗を高々と掲げて祭りを盛り上げた。
沿道には地元住民や観光客らが集まったほか、地域の園児や児童、生徒も地域の伝統行事を見学した。
ジャーでは「奉納相撲」が行われ、新入生が力を競い合った。笑いを誘う取り組みを見せたり、小柄な男性が体格で上回る相手を投げ飛ばしたりと、会場を大いに沸かせた。
マスムイの報告では、西原字内5人、宮古6人、沖縄本島10人、八重山1人、本土5人の計27人の子どもの誕生が報告され、子孫の繁栄を全員で祝った。
西原自治会の仲間忠会長は「みんなの願いが通じて良い天気の中で開催できた。小学生、中学生も参加して盛り上げてくれた。伝統を守り、次の世代にしっかりとつなぎたい」と話した。
沖縄本島から参加した川満登さん(71)は「初めて参加した。昔と比べると参加する人が減ったが、伝統行事はやっぱりいいものだ。また来年も機会があれば参加したい。誘ってくれた同窓に感謝する」と語った。