なりやま大賞に下地さん/なりやまあやぐまつり
子供の部は長嶺さん/月明かりの下、切々とあやぐ
第16回なりやまあやぐまつり(主催・同まつり実行委員会、友利部落会)が8日、城辺友利のインギャーで行われた。一般の部に55人、子供の部に12人が出場。審査の結果、一般の部最高賞の「なりやまあやぐ大賞」には下地洋一郎さん(41)が輝いた。下地さんは2019年に伊良部トーガニ大会、22年にトーガニアヤグ大会を制しており、今回で宮古民謡「3冠」を果たした。子供の部最高賞の「御神山賞」は長嶺凪さん(9)が受賞した。
一般の部の本選は、月明かりと会場に設置された灯籠の明かりに照らされた特設ステージで行われ、観客は幻想的な雰囲気の中で島唄の魅力を堪能した。
この祭りは、城辺友利で生まれた宮古民謡「なりやまあやぐ」を次世代に継承するとともに、地域の活性化を図ることが狙い。
開会のあいさつで実行委員会の友利聖乗会長は「今年で16回目を迎える。これからもこの祭りの意義を大切にしながらしっかりと受け継いでいきたい。今後もこの祭りを楽しみにしていただきたい」とあいさつした。座喜味一幸市長(代読)は「古くから宮古島を代表する民謡の一つで今も多くの人に愛され続けている。今後もその歴史や伝統を次世代に引き継いでいくことが大切だ」と述べた。
座開きでは、みるく口説保存会が「みるく口説」を披露した。その後、予選を勝ち上がった20人による一般の部がスタートした。海上の特設ステージで歌い上げられるゆったりとした旋律に詰め掛けた聴衆は魅了された。
「なりやまあやぐ大賞」に輝いた下地さんは「本選直前に三線の弦が切れた。周りの人が応援して、元通りにしてくれた。歌い切れて良かった」と話した。子供の部で最高賞の長嶺さんは「去年3位だったから、今年は1位になってうれしかった」と喜んだ
結果は次の通り(敬称略)。
【一般の部】なりやまあやぐ大賞=下地洋一郎▽金志川賞=砂川彩夏▽インギャー賞=下地夢華▽あま井賞=根間玉恵▽元島賞=金當洋美
【子供の部】大賞(御神山賞)=長嶺凪▽2位=長嶺海咲▽3位=上地彩菜