不審者制圧など流れ確認/宮古島署
船内テロ想定し対処訓練
宮古島警察署(喜屋武一郎署長)のテロ対処訓練が20日、平良港に停泊するベイクルーズ宮古島モンブランの船内で行われた。警察署員と同船を運航するはやて、市や市消防本部から多数が参加、船舶でのテロ発生を想定して110番、119番通報や不審者の制圧、逮捕、負傷者救護など一連の流れを確認した。
訓練では、船内で刃物を手に暴れて乗客を負傷させた不審者が、操舵(そうだ)室に向かう間に、従業員からの連絡を受けた船長が警察と消防に通報。不審者が操舵室に入れず大声を出して暴れているところに警察車両が到着し、警察官が不審者を追い詰め、船体上部の展望デッキで制圧、逮捕した。負傷した乗客は警察官らが応急手当を行い、救急隊員へ引き継いだ。
訓練後、喜屋武署長は「いい訓練ができた。実際に現場で行う訓練は、事案の発生から通報、関係機関との連携、負傷者の救助、現場対応など図上訓練とは違う。今後も訓練を重ね、万一の際には関係機関が連携して対応できるようにしていこう」と協力を呼び掛けた。
はやての三浦宏専務は、継続してテロ対策に取り組んでいくことを誓った。
同訓練は、多数の観光客が利用するクルーズ船でのテロを想定し、官民が連携したテロ発生時の対処要領などを確認することを目的に行われた。