荷川取さん、農水大臣賞/県畜産共進会
県知事賞に湧川さん(多良間)/宮古、団体3連覇逃す
【那覇支社】県内各地域から選抜された黒毛和牛が一堂に会する第49回県畜産共進会(主催・同協議会)の種畜部門・肉用牛の部が7日、糸満市で開かれ、肉用牛の高等登録群で宮古島市の荷川取広明さん=市下地高千穂=が優秀賞第1席と農林水産大臣賞に輝いた。多良間村からは、湧川農さん=字塩川=が若雌第2類で優秀賞第1席と県知事賞を獲得し、東風平正明さん=同=は同3席を受賞した。宮古島市の肉用牛の部団体3連覇は成らなかった。
荷川取さんは、2021年の成雌第2類での農水大臣賞に続く快挙を達成したことになる。今回は、若雌第1類でも優秀賞第3席に入賞した。
同共進会は、畜産農家の家畜の改良や飼養管理技術の向上を目的に毎年開催される。今大会には肉用牛の部に県内各地域を代表した38頭が出品され、宮古地区からは若雌第1、2類に各2頭、高等登録群に4頭の計8頭が出場した。審査は家畜の体型や発育状況、繁殖能力などを評価して行った。
荷川取さんは、表彰状を受けた後、「コロナ明けで今回の大会からレベルが上がっていたが、関係機関の協力のおかげで大臣賞を受賞できたので感謝したい。宮古島市や多良間村のかなりの頭数が上位に入賞できたのがうれしい」と語った。特別賞として、大臣賞のほか全国和牛登録協会長など4賞も受賞した。
湧川さんは「2年前は2席だったので、1席になれてうれしい。風や空気の良いところに放牧して、牛にストレスを与えないように育てている。次は(さらに)上を目指して頑張りたい」と笑顔で話した。県知事賞のほか、全国肉用牛振興基金協会長賞など4賞も授与された。
東風平さんは「良い成績を収められてうれしい。畜産歴は約20年になるが、草をいっぱい食べられるよう愛情を持って育てている。来年も後一歩前に出られるように頑張っていきたい」と意欲を見せた。
また、高等登録群に出品した砂川健治さん=市下地嘉手苅=は「入賞できずに残念だが、来年に向けて別の牛で挑戦してみたい」、若雌第1類に出場した、森山秀樹さん=多良間村仲筋=は「多良間の牛をみんなにアピールできたので良かった」とそれぞれ話した。
肉用牛の部、団体優勝は糸満市だった。