9割超が基準糖度帯以上/宮糖多良間
キビ製糖操業始まる/初日92トンを搬入、平均14.52度
【多良間】宮古製糖(渡久山和男社長)が管理・運営する多良間村製糖工場の2023-24年期サトウキビ製糖操業が5日、始まった。初日は計92トンの原料(サトウキビ)を搬入し、平均糖度は14.52度だった。最高糖度は15.90度、最低は12.20度。原料の9割以上が基準糖度帯(13.1~14.3度)を上回る好調な滑り出しとなった。同工場は今期2万2261トンを見込んでいる。操業期間は3月末ごろまでを計画している。
宮古本島内では宮糖城辺工場が13日、伊良部工場はまだ確定していないが12月中旬ごろになる見通し。沖縄製糖は来年1月5日ごろになるとみられる。
多良間工場内で操業開始と安全祈願セレモニーが行われた。今期のサトウキビについて、宮古島では10月から小雨傾向だが、多良間では10月からも適当な降雨量があり、キビに勢いがあるという。
渡久山社長は「搬入されたキビは昨年より約1度糖度が高い。農家にとっても製糖工場にとっても良い操業になると期待している」と展望を述べ、「行政側の指導と協力が農家の所得向上につながる。私たちも農家を大事にしながら農家と共に発展し、村と協力しながら村の発展に寄与していきたい」と話した。
伊良皆光夫村長は「品質的にも大変良い滑り出しをうれしく思う。今期製糖期が工場内、運搬車、農家、ハーベスター関係、黒糖運搬、フェリーすべての作業で無事故無災害を願っている」と語った。
下地明多良間工場長は「皆で力を合わせて製糖期を乗り越えて最高品質の製品を皆さんに届けられるように頑張る」と決意を述べた。
宮古農林水産振興センターの砂川喜信所長、JAおきなわの前田典男理事長が出席し激励した。