1302万7000匹捕獲/キビの害虫アオドウガネ
3年連続で1000万匹超/誘殺灯90基増の1800基で駆除/市議会一般質問
2023年度に誘殺灯で捕獲した害虫アオドウガネ成虫は1302万7000匹と、3年連続で1000万匹を超えたことが13日、分かった。開会中の市議会12月定例会一般質問で狩俣勝成氏の質問に石川博幸農林水産部長が明らかにした。今年度は過去最大だった22年度の1595万7000匹から293万匹減少したものの、依然として1000万匹を超える状況が続いている。今年は誘殺灯を前年から90基増やし、1800基を設置して駆除に当たった。
アオドウガネ被害は、サトウキビの根が幼虫に食害されて起こる。被害が大きくなると株全体が枯死することもある。このため、関係機関が長年、駆除作業を実施。市は毎年5月~7月ごろまで誘殺灯を使って成虫を捕らえ、地中の幼虫を発生させない取り組みを継続している。
駆除作業で捕獲数は2008年度から右肩下がりで推移。同年の846万匹から9年後の17年度には173万匹まで減少していた。だが、18年度は増加に転じて294匹となった。翌19年度は誘殺灯を増やしたこともあり、2倍となる650万匹を超えた。21年度からはさらに増えて1216万7000匹となり、初の1000万頭の大台に。22年は過去最大の捕獲数となった。
狩俣氏は誘殺灯の効果について質問。石川農林水産部長は「毎年2回実施しているアオドウガネ幼虫等の調査では可動式誘殺灯設置前の2006年は1株あたり1.34匹だった。今年1月は1株当たり0.46頭と幼虫密度の減少が確認されている。耕作地付近に設置しアオドウガネの産卵前の成虫を大量に誘殺ことにより産卵を防ぎ、株元との幼虫濃度を下げる効果があると考えている」と見解を述べた。