市教委「構築検討したい」/地元新聞デジタルアーカイブ化
過去紙面の長期保存で見解/市議会一般質問
宮古毎日新聞を含めた地元新聞2紙の過去紙面を自治体がデジタルアーカイブ化し検策システムを導入することについて、市教育委員会は「地元発行新聞は歴史的価値を持つ郷土資料」との認識を示し、導入を前向きに検討する考えを示した。15日に行われた開会中の市議会(平良敏夫議長)12月定例会一般質問で、山下誠氏の質問に天久珠江生涯学習部長が答えた。
池城健氏も既存2紙だけでなく、過去に廃刊した20社を超える地元紙の紙面についても同様なシステム構築を求めた。
山下氏は「先日行われた過去に宮古で発刊された紙面が見られる新聞展は大盛況だった。このデジタルアーカイブ化と検索システムについて石垣市ではすでに一括交付金を活用して導入している。いろいろな面でデジタル化が進む中で市長部局も含めて話を進めてほしい」と求めた。
天久生涯学習部長は「当時の地域情勢を報じてきた地元紙の紙面を継続して未来に伝えていくためにも、長期的に保存ができるデジタルアーカイブ化の必要性は認識している」との見解を示した。
さらに「現在、類似事業を実施している他自治体や関連機関の情報収集を実施している。検索システムについても、市内外の人たちがアクセスして調査研究等に必要な情報を容易に見つけることができるようになるためにも、長期的に保存できるデジタルアーカイブの構築を検討していきたい」と述べた。
山下氏は、検索システムの導入について、より高いヒット率を含めた内容にする場合、その予算の試算についても質問。
天久生涯学習部長は「見積もりの段階だが1億8000万円ほど掛かると思う」と述べた。
池城氏は「既存の新聞紙面だけでなく、過去に廃刊した新聞紙面もぜひ導入してほしい。予算的な部分は理解できるが、島で発行された過去の新聞紙面は市民の共有財産であり、貴重な文化財。市民が気軽に閲覧、検索できる環境に市としても積極的に取り組むよう要望したい」と求めた。