内訳書ない入札問題視/し尿処理施設整備事業
粟国氏、談合の可能性指摘
市「疑いがないと判断できた」/市議会一般質問
開会中の市議会(平良敏夫議長)12月定例会一般質問は最終日の18日、狩俣政作、新里匠、粟国恒広、山里雅彦の野党4氏が登壇し、座喜味一幸市長の政治姿勢などについて論戦を交わした。このうち、粟国氏は、市し尿等処理施設整備事業のプラント電気の入札段階で「内訳書」が添付されていない状況にもかかわらず、入札が行われたことを問題視し、「談合の可能性もある」と指摘し改めて市の見解を求めた。
市の指名競争入札通知書には入札の無効に関する事項に「工事費内訳書を提出せずに入札した場合」とあるが、実際には入札が行われていた。粟国氏は「通常であれば内訳書がないまま入札に参加できるのはおかしい。(内訳書が)空欄で後から記載というのは正当な入札なのか」と指摘した。
與那覇勝重総務部長は「『プラント機械』については積算参考資料の設計書に内訳書のひな形が含まれている状態だった。一方、『プラント電気』については設計書に内訳書のひな形が無く、別に作成したので2種類の内訳書の見本が存在することになった。内訳書はあくまでも1回目の入札が有効」と答弁した。
また、「今回の入札については談合についてのうわさがあり、一律の内訳書は談合の有無を精査する必要があった。精査の結果、談合の疑いがないと判断できたことで落札決定した」と説明した。
粟国氏は「こういったことは談合の疑いを指摘される。内訳書を提出していなければ無効となるはずが後からの提出を認めるのは適正か」と述べた。
これに嘉数登副市長は「談合のうわさもあり、通常よりも慎重で丁寧な入札事務が求められていた。一部、入札条件の記載に課題があったと認識しているが、参加者が公平になるよう取り扱った。調査を並行して進め、談合の事実も確認できなかった。工事は公平公正に落札された」と正当性を主張した。