マリンレジャーの安全、安心担う/宮古島海保
事故防止にプロの視点/全国初、アドバイザー5人任命
多様化するマリンレジャーでの事故防止にプロの視点を生かそうと、宮古島海上保安部(福本拓也部長)は20日、宮古ブルー安全推進アドバイザー(MSPA)の任命式を宮古島港湾合同庁舎で行った。宮古島在住のマリンレジャーに精通した有識者として上地祐輔さんら5人に任命書を交付。水難事故防止に向けた官民共同の制度で、全国の海上保安部で初の試みという。任命期間は来年1月1日からの1年間。
任命された5人は、それぞれの分野で安全啓発に関する助言、海保が実施する各種活動への参画等、マリンレジャー関係者らへの安全意識の向上を図る。豊富な知識に裏打ちされた効果的な活動を展開することが期待されている。
管内では観光客の増大によって海浜事故における死亡事故が増加。近年は多種多様なマリンアクティビティが盛んになり、事故の未然防止を図る海上保安官の情報が追い付かない状況となっている。
任命書を手渡した福本部長は「皆さんはマリンレジャー等をなりわいとし、島の地理的状況や海域の特殊性に熟知している。豊富な経験と知識を存分に発揮していただき、宮古島の安全・安心に寄与していただきたい」と呼び掛けた。
任命された春川淳さんは「マリンレジャーの安全活動には関わってきたが、任命を受けたことでもう一つ上のレベルで安全に関われる。未然に防止できた海難事故も多いと思うので、少しでも力になりたい」と意気込んだ。
任命式には宮古島市の友利毅彦市民生活部長、宮古島警察署の喜屋武一郎署長、市消防本部の宮國和幸消防長、宮古島観光協会の吉井良介会長が同席した。
アドバイザーに任命されたのは次の皆さん。(敬称略。カッコ内は専門分野)
上地祐輔(水上バイク、シュノーケル、釣り)▽関谷周作(カヤック、SUP、シュノーケル)▽高田和大(地理的状況、シュノーケル)▽長濱健治(サーフィン、SUP)▽春川淳(カヌー、カヤック、シュノーケル)