カボチャ、今期は大豊作/干ばつ傾向が奏功
かんがい施設有無で明暗
カボチャが収穫時期を迎えているが、前期の不作から一転、今期は大豊作だ。干ばつ傾向で日照時間が十分確保でき、順調に成長が進んだことが要因。一方で、かんがい施設が整備されていない畑では成長が進まず、施設の有無で明暗が分かれている。
島内のカボチャ栽培はほとんどが2期作。露地栽培で天候に影響される部分が大きい。一般的に島内では10月初旬に苗を植え付け、約100日で収穫する。2期目は年明け1月中旬頃までに植え付け、80~90日で収穫する。植え付けから50日程度で花が咲き、その後、受粉。受粉から45日ほどかけて、実が肥大し収穫できるまでに成長する。需要が高いのは1.5~2キロサイズだという。
下地洲鎌で2ヘクタールを植え付けた農家は年末に収穫し、今月5日に出荷した。「10アール当たり800キロから1トン収穫できれば上出来。今年はそれ以上。干ばつ気味だったことが良かった。かん水施設があるので、チューブで常時、水やりができる。やはり日照の力が大きい。2期目も期待したい」と笑顔。1.7ヘクタールを植えた別の農家は6日、出荷の箱詰め作業に慌ただしかった。約20トンの収量を見込んでいるという。前期の3倍の収量を見込む農家もいる。
前期の1期作目は長雨や曇天での日照不足が影響し、作柄が不良。収穫量が減少し、3割から半減という農家が多く、中には収穫できなかったという畑もあった。2期作目は平年並みに持ち直した。カボチャは比較的短期間で換金できるため、近年、栽培農家が増えている。JAではなく、直接出荷業者に出す農家が多い。