し尿処理施設、今月着工/供用開始は来年4月
16日に安全祈願祭実施/宮古島市
市し尿等処理施設整備工事が今月着工することが10日までに分かった。16日には建設予定地である市浄水センターの隣接地で合同安全祈願祭が実施される。新たに前処理施設を整備し、1日70キロリットルの処理を可能にすることで観光客の増加に対応、現施設の負担軽減を図る。供用開始は来年4月を目指す。
建設される前処理施設には、トラックスケール、沈砂槽、破砕ポンプ、脱水機、分離液槽、管理道路などが整備される。施設は4階建てで建設されるが、1階部分は盛り土で埋められるため、地上3階地下1階となる。
し尿等処理施設関連の請負契約3件は、市議会12月定例会に追加議案として提出され、いずれも可決された。事業費はし尿等処理施設整備工事が10億3791万円、同プラント機械が10億4324万円、同プラント電気が5億119万円となっている。工期は来年3月末まで。
市内では観光客および宿泊施設の増加、陸上自衛隊宮古島駐屯地の開設などに伴い、し尿・浄化槽汚泥が急増。既存受け入れ施設の能力不足が懸念されていた。
市は当初、伊良部佐和田で新し尿処理施設建設を計画していたが、座喜味一幸市長が就任後に平良荷川取へ前処理施設を整備する計画に変更した。
現在の市浄化センターの施設では平日では処理が追い付かず、時間外や土・日曜日にも処理を行うことで対応しているという。
環境衛生局の下地睦子局長は「既存の施設よりさらに進化、改良が加えられた施設を造ることになる。一挙に4台の運搬車からし尿を引き抜くことができ、現在よりスムーズになると期待している」と述べた。