検定料に4割補助/市教委23年度
英・数・漢検932人に交付/石垣や多良間は負担ゼロ
市は市内の小中学校の児童生徒が各種検定への挑戦を通して、学習への意欲付けと確かな学力の向上を図るため、検定料の4割を補助しているが、人口など県内同規模の名護市や石垣市、圏域の多良間村では検定料が全額補助となっており、保護者からは同様の対応を求める声が上がっている。市によると2023年度は932人(1月11日現在)に約106万円の補助を実施したという。
市では14年から学力向上対策費の検定料補助事業として検定を受ける児童生徒たちの検定料を補助している。対象は英語検定や数学・算数検定、漢字検定の三つ。各検定につき一回で、各学校から受験者数が報告され、人数に応じて補助される。毎年、当初予算に補助費が盛り込まれているが、最近は検定を受ける児童生徒が多く、補正予算で対応しているという。
中学2年生がいる40代の保護者は「検定料が全額補助となれば、子供たちも受検する機会は増えると思う。仮に合格できなくても、金銭面を考えずに合格するまで受けるように応援できる。石垣などでも実施しているので宮古島市でもやってほしい」と話した。
市教育委員会では次年度も同率の補助を予定。当初予算で対応できるだけの予算措置や補助率を増やすことなどすべての可能性を含めて「今後の状況を見ながらの判断になる」と説明している。
一方、多良間村では16年度から補助事業を導入。3検定ともそれぞれ年に1度以上、全額補助している。村教委によると補助を導入したことで、検定を受ける児童生徒は増加した。多良間中学校の生徒たちは英検取得率も9割を超えている。同中学校の2023年度全国学力・学習状況調査結果(中学英語)の村内平均正答率は46.0%で、全国平均を0.4ポイント、「話すこと」に関しての平均正答率は33.0%で、全国平均を20.6ポイントそれぞれ上回っている。