魅力ある公園整備へ弾み/上野トロピカルフルーツパーク
暫定使用者が決定、有効活用へ
市は11日、上野トロピカルフルーツパークトライアル・サウンディングの暫定使用者が決定したとホームページで発表した。使用者はツンフグ牧場でジャージー牛の放牧に使用される。市では同施設のより質の高い公共サービスの提供や財政負担の軽減などを目指している。期間は2024年1月9日~3月31日まで。
同施設は過去2年間公募したが、応募がなかった。今回、応募・選定されたことで、休眠状態だった市の公共施設が有効活用されることや、市の維持管理費の負担権限などにつながることが期待されている。
同施設は農業振興を目的に上野の野原岳西側に整備された。敷地面積は16・4㌶でこのうち対象エリアは8・4㌶。対象エリアは施設内にある多目的広場・ビニールハウスなどで試験的事業に係る経費は事業者負担、施設内の使用料は免除となっている。
トライアル・サウンディングとは、既存公共施設の官民連携事業による事業化段階において、民間事業者に暫定期間、試験的事業を実施する機会を設け、立地条件や収益性など事業化の検証を行い、利用する中で施設や事業内容、スキーム等に関して具体的な意見・要望・アイデアを意見交換し、事業計画に反映させるための情報収集を目的とした手法。
市のメリットとしては各種事業の市場性を確認することで、幅広い検討が可能となるほか、民間活力による効果を地域住民などに実感してもらうことができ、今後の官民連携事業を盛り上げる機運を醸成できるとしている。
市では「コロナの時代において公園の柔軟かつ多様な利活用を試行し、魅力ある公園整備につなげたい」としている。