9割が基準糖度帯以上/操業1カ月2万8000トン搬入
天候恵まれ工場フル稼働/宮糖城辺
宮古製糖城辺工場の2023-24年期サトウキビ製糖操業が1カ月となった。12日時点で原料(サトウキビ)2万8163トンが搬入され、平均糖度は14.42度。9割以上が基準糖度帯(13.1~14.3度)を超えるなど高品質取引が続いている。
同工場は昨年12月13日に今期操業を開始。初日の平均糖度は15度以上と「例年にない高い数値」(同工場)だった。昨年末は雨の影響でスロー運転を余儀なくされたが、年明けからは天候も回復し、工場もフル稼働するなど順調な操業が続いている。
操業1カ月の糖度区分別構成比は基準糖度以上の原料が全体の55.40%を占め、基準糖度内は35.45%、基準以下は10%にも満たない状況だ。農家が受け取る1トン当たりのサトウキビ価格は国の交付金を含めて2万5426円となっている。
今期のサトウキビは台風や病害虫被害の影響は少ないが、昨年10月からの少雨傾向で茎が少し短いものの糖度は高い。
操業終了は来年3月上旬を見込んでいる。その後、伊良部工場の原料約1万トンを搬入して完全に操業終了となるのは3月いっぱいを予定しているという。
宮糖伊良部工場は昨12月26日に操業開始。13日までの原料搬入量は2739トン、平均糖度は14.78度。割合は基準糖度帯が32.4%、基準以上が63.7%、基準以下が3.9%、農家平均手取り額は2万5829円。
宮糖多良間工場は昨年12月5日に操業開始。11日までの搬入量は5620トン、平均糖度14.9度、農家平均手取り額は2万5162円となっている。
今期の搬入量は、城辺工場が11万2000トン、伊良部工場が5万8450トン、多良間工場が2万2261トンをそれぞれ見込んでいる。
宮古地区では、沖繩製糖宮古工場が今月6日から操業開始。地区全体では30万トンを上回る見通し。