路上寝、年間792件/前年比べ106件の大幅増
月66件、1日2件以上/宮古島署管内23年
宮古島警察署(喜屋武一郎署長)はこのほど、2023年(1~12月)の路上寝発生取り扱い件数(暫定値)をまとめた。それによると23年は792件発生し、前年と比べて106件増加した。月平均で66件、1日に2件以上発生している。まとめた数字は通報などを受けた警察官が現場に臨場し処理したもので、実際の件数はさらに多いとみられる。今年は13日時点ですでに8件の路上寝が発生している。
路上寝発生を月別で見ると1~2月は30件台だが3月になると一気に51件まで増加。5月から10月までは毎月80件を超え、6月は94件、9月は97件と1日に3件以上の路上寝が発生していることになる。夏場に多くなるのは気温が高くイベントが多いことなどが要因とみられる。
宮古島署では路上寝は事件や事故の被害に遭う可能性が高い危険な行為で、道路交通法違反の「道路における禁止行為」にも該当すると指摘。仮睡者狙いの窃盗や、交通事故に遭う危険性もある。宮古島では昨年7月に路上寝をしていた男性のかばんから、財布などを盗む仮睡者狙いの窃盗事件が発生し、容疑者が検挙される事案もあった。
同署では「適正飲酒を心掛けて自分の身は自分で守るという観点からも絶対に路上寝はしないでほしい」と訴えている。
一方、路上寝を発見した際には「トラブルを避けるためにも自分たちで対処せずに警察に通報してほしい。通報後には(寝ている人が)事件や事故に巻き込まれないよう警察官が来るまで見守ってほしい」と協力を求めている。