し尿処理施設が着工/平良荷川取で安全祈願祭
来年4月供用開始/観光客増加などに対応
市し尿等処理施設整備工事の合同安全祈願祭が16日、建設予定地である市浄水センターの隣接地(平良荷川取)で挙行された。市や受注業者の関係者らが集い、無事故無災害を願った。同工事では新たに前処理施設を整備することで1日70キロリットルの処理が可能となり、観光客の増加や現施設の負担軽減を図る。供用開始は来年4月の予定。
祈願祭では座喜味一幸市長、設計・監理を行うNJSの石井信次執行役員、施工者を代表して先嶋建設の黒島正夫会長が、くわ入れを行い、工事期間中の安全を祈願した。
座喜味市長は「観光客および事業所等が拡大し、大きな発展を遂げている。市民の衛生的な環境を整備することは、行政に課せられた課題だ。向こう10年、20年の先までも見据えた今回の整備であり、3企業体の技術力を借りて安全で無災害の施工ができるよう心より期待している」と述べた。
先嶋建設の黒島会長は「この工事に関わることを大変誇りに思う。宮古島が発展する素晴らしい場所でもある。市民に約束通りに整備してお渡ししたい。設計も含めた業者が融和して、無事故無災害で工事を納めたい」と語った。
建設される前処理施設には、トラックスケール、沈砂槽、破砕ポンプ、脱水機などが整備される。施設は3階建てだが、1階部分は盛り土で埋められるため、地上2階地下1階となる。
市内では観光客および宿泊施設の増加、陸上自衛隊宮古島駐屯地の開設などに伴い、し尿・浄化槽汚泥の量が急増。既存受け入れ施設の能力不足が懸念されていた。
請負契約3件は、市議会12月定例会に追加議案として提出され、いずれも可決された。事業費はし尿等処理施設整備工事が10億3791万円、同プラント機械が10億4324万円、同プラント電気が5億119万円となっている。