6月県議選 三つどもえの公算大
現職と新里市議出馬へ/保守支持層の動向焦点
6月24日に任期満了を迎える県議会議員選挙まで半年を切った。宮古島市選挙区(定数2)では、すでに現職の下地康教氏(64)を自民党県連が、國仲昌二氏(63)には立憲民主党県連がそれぞれ公認を発表。そうした中、昨年末に現職市議で野党保守系の新里匠氏(46)が出馬の意向を表明。現職2氏は県議会の2月定例会前にも、新里氏も2月中には正式に出馬を表明する見込みだ。その結果は来年1月の市長選にも大きく影響することから、各方面の動きは今後活発になっていく。
新里氏は、今月に入り各方面と出馬に向けた調整を精力的に進めており、2月中にも、支持母体を構築した上で出馬を表明する意向を示している。
4年前の県議選では、保守が分裂。革新は候補者一本化を実現して挑み、保革で議席を分け合った。
その時の結果は、トップ当選の下地氏が9204票、國仲氏が7685票を獲得して当選。敗れたのは現市長の座喜味一幸氏で、獲得票数は5166票だった。
結果は、下地氏と座喜味氏を合わせた保守票が1万4370票。革新票は7685票で、改めて宮古が保守地盤であることを裏付ける選挙となった。
しかし、その半年後に行われた市長選では國仲氏、座喜味氏が手を組んで座喜味氏を擁立。革新勢力と一部保守が共闘し、長期政権を誇った下地敏彦氏を破った。
保革相乗りの座喜味市政を支える「ワンチームみゃーく」発足後に行われる初めての県議選で、さらに市政野党保守勢力が分裂となれば保守票の動向が最大の焦点となる。
國仲氏は、従来の革新勢力の支持をまとめた上で、座喜味氏を支持する保守票を少しでも多く獲得する戦術だ。
現職の下地氏は、自民県連公認を前面に押し出しながら、保守本流を掲げて支持拡大を図り、前回獲得した票以上を目指す戦術。
市議会最大会派の「保守宮古未来会」に所属する新里氏は、できるだけ多くの市議の支持を得ながら、経済界などにも支持浸透を図り、勢いと勢力を示す動きを展開していく。
保守宮古未来会の中には「市政野党が分裂となりそうな今回の状況は私たち会派の意向ではない。来年の市長選を見据えても県議選では野党保守系として候補の一本化を図る作業をまずはすべき」との見解を示した。