モズク収穫始まる/平良狩俣
今年は豊作に期待/品質良く「硬くてしっかり」
平良狩俣で養殖されている太モズクの収穫が2日、始まった。モズクの加工販売などを行なっている平良冷凍(平良正吉代表)が1700キロを初収穫した。平良代表は「昨年は長雨や日照不足などの影響があったが、今年は順調。通常の1番モズクは軟らかいが、収穫したモズクは硬くてしっかりしている」と豊作を期待した。狩俣では糸モズクの収穫も1日から始まっている。
モズクは10月中旬ごろ、養殖網に種付けを行い、年明け1、2月から収穫を始める。ピークは3、4月で、5月前後には終了する。
モズク養殖は狩俣のほか西原、久松、浦底、来間などで行われている。例年、全体で約2000トンが収穫され、そのうち半分の約1000トンを宮古島漁協が取り扱う。
この日は晴天で、平良冷凍は漁船で出港。西の浜沖に張られた養殖網から吸引ポンプを使って収穫した。
収穫を終え午前11時半ごろに帰港。収穫したモズクはクレーンを使って陸揚げし、同社の工場へ運ばれた。平良代表は「今年は豊作が見込める。価格は下がるかもしれないが、品質の良いモズクを消費者に提供できる」と語った。
この日は、平良冷凍のほかに狩俣吉弘さんの漁船も糸モズクを収穫。1日は1011キロ、2日は827キロを水揚げした。同船のスタッフは「取り引き業者の注文で早取りしている。まだまだ成長課程なので、これから本格的になる」と話した。
宮古島漁協の担当者は、あくまでも予想と前置きした上で、「サンプルを見たが、品質は良いと思う」と語った。同漁協によると、モズクの生産者は2020年の50人から23年は62人に増えている。