来間にバス専用駐車場/路上駐車の改善へ
生活安全向け地元が整備
地縁団体来間部落会(砂川重信会長)は5日、来間島離島振興総合センターで会見し、大型バス専用の駐車場を整備して、試験的な運用が開始されたと発表した。砂川会長は「島内で相次いでいる交通事故の防止、地域住民の生活、安全を守るため整備を行った。改善されることを願う」と述べた。
来間島では近年の観光客増加により大型バスの乗り入れ、また路上駐車が増加していた。多い日では1日約10台のバスが行き来しているという。縦列駐車で前方の車両が見えず、交通事故が多発するなど安全に支障を来していた。
部落会は昨年5月に市、バス会社などと協議。同年6月の部落会、総会で正式に駐車場整備を決定したという。
駐車場は旧来間小学校運動場近くの部落有地を整備。観光客に人気の竜宮展望台にも近く、大型バス10台が駐車できる。昨年12月に完成し1月から試験運用がスタートした。
同部落会執行部の大島康生さんは「現状、来間大橋からの幹線道路に路上駐車はまったくなく、危険な状態は回避したと言える。駐車場の近くには御嶽があるので今後立ち入り禁止の看板を設置する予定」と説明した。
部落会がバス会社から月額利用料を徴収する形で、すでに7社と契約を結んだという。
契約を交わした1社は「今まで停めていた場所よりも展望台に近く、利便性が良い。整備されたことでトラブルが起きる恐れもなく、良かったと思う」と話した。
砂川会長は「バス会社には橋を渡り、集落手前で左折して農道を通り、大回りしてこの駐車場に停めてもらうことになっている。そうすれば集落を通らず、展望台まで行ける。そのルートの畑に花を植えたり、展望台のほかにも観光客が楽しんだりできるような場所づくりなどを検討していきたい」と語った。