現職2氏が出馬表明/県議選
県議会議員選挙(6月7日告示、16日投開票)に向け、現職2氏が相次いで出馬を正式に表明した。記者会見し出馬表明したのは11日が下地康教氏(64)=自民公認=、12日は國仲昌二氏(63)=立民公認。県議選には新人で市議会議員の新里匠氏(46)がすでに出馬を表明しており、三つどもえの公算が高くなっている。下地氏と國仲氏はともに2期目を目指しており、会見ではこれまでの実績をアピールし支持者らとともに「ガンバロー三唱」で気勢を上げた。
下地氏「離島ハンディ克服」/「圏域を豊かに」2期目決意
下地康教氏は11日、市内のホテルで会見を開き、出馬表明した。自民党県支部連合会の仲田弘毅会長をはじめ、市議会保守系市議らが同席。下地氏は「離島であるが故のハンディを政治の力で克服したい。これまでの議員活動の実績を生かし、宮古圏域をさらに豊かにする」と決意を述べた。
会見には市議会野党会派の自民4人と保守宮古未来会2人に加え、中立会派の狩俣勝成氏、無会派の西里芳明氏が参加した。
主要政策は▽産業生活基盤の充実強化、新たな産業の創出▽若者世代が安心して子育てができる地域社会づくり▽下地島空港の活性化と周辺用地の有効活用▽多良間村の産業基盤の整備促進-などを掲げた。
1期目の実績として、浄化槽溜枡(ためます)設置基準の廃止、下水処理施設整備費用の負担軽減、電気料金支援策を強調。玉城デニー県政については「辺野古基地移設問題にしか取り組んでいない。行政疲労を起こして死に体になっている」と批判した。
保守系から別の候補者が出馬を表明したことに対しては「自民党宮古島市支部で公認候補を私に絞るという結論が出ている」と説明し、推薦や公認を求める申請の有無は「現時点ではない」と語った。
仲田会長は「自民党県連として20人の公認候補、2人の推薦候補を擁立した。宮古圏域を代表して離島振興を訴えてきた下地さんを再び県議会に送ってほしい」と呼び掛けた。
………………………
下地 康教氏(しもじ・やすのり)1959(昭和34)年8月生まれ。64歳。平良西仲宗根出身。明星大学卒。89年旧平良市役所採用。2013年宮古島市建設部長。20年の県議選で初当選。
國仲氏「市長選につなげる」/「ワンチーム」で再選目指す
國仲昌二氏は12日、市内ホテルで支持者らを集め、出馬表明会見を開いた。市議会与党議員や支持者らが見守った。國仲氏は「これまで県議会で取り上げ、解決したもの、現在進行形で取り組む課題もある。あと4年間、県議として働きたいと強く決意している。県議選は市長選に直結する大事な選挙」と話し、3年前の市長選と同じく「ワンチームみゃーく」で再選を目指す。
國仲氏は県議会で取り上げた▽下地島耕作地明け渡し▽教員採用試験の宮古島実施▽陸自駐屯地、保良弾薬庫問題▽宮古馬の保存▽池間島の保安林伐採-を挙げ、また新型コロナ対策、軽石、不利性解消事業、離島割引運賃、多良間前泊港の環境整備に取り組んだと説明した。
選挙に向けて「前回市長選では思想信条、保守・革新の枠を超えて『ワンチームみゃーく』という大きな塊をつくって勝利できた。この県議選は市長選に直結する」と訴えた。
岸本邦弘後援会長は「本土の上から目線の政策では基地問題は解決できない。宮古にもこれ以上基地を造らせない県議を誕生させなくてはならない」、ワンチームみゃーくの下地盛雄共同代表は「きょうからの力の結集が本命。県政と市政をつなげるパイプ役として國仲氏を送り出そう」、市議会与党議員団の長崎富夫会長は「(玉城デニー)知事の中間評価ともいわれる県議選。宮古島市の議席をどうしても勝ち取らなければならない」と訴えた。
………………………
國仲 昌二氏(くになか・まさじ)1960(昭和35)年12月生まれ。63歳。来間島出身。日本工学院専門学校中退。85年旧平良市役所採用。2013年市議会議員。20年の県議選で初当選。