県議選まで4カ月/市議支持構図が具体化
三つどもえで混迷化
6月16日投開票が行われる県議会議員選挙(6月7日告示)まで4カ月となった。宮古島市選挙区(定数2)は今月に入り、現職で自民党県連が公認を発表した下地康教氏(64)と立憲民主党が公認発表した國仲昌二氏(63)が出馬表明会見を行ったほか、現職保守系市議の新里匠氏(46)も1月末に会見を開き正式に出馬を表明。三つどもえの構図で選挙戦は動き出している。
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3氏の動きに連動して市議会議員の支持動向も明らかになってきた。現在の市議会議員構成は与党(無会派2人含む)7人。野党が12人。中立会派2人、保守系の無会派が3人となっている。
新里氏が出馬を表明していることから、市議23人のうち、下地氏を支持しているのは11人、國仲氏は7人、新里氏は3人が現段階における支持状況となっている。また、残りの2人については不透明な部分はあり、今後の展開次第で支持候補が明確化していく見込みだ。
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自民党県連の「公認」を得ている下地氏は現職の利を生かしてここにきて、勢いを見せている。
市議会の会派の「自民」(粟国恒広氏、平良敏夫氏、我如古三雄氏、上地廣敏氏)に加え「保守宮古未来会」の3人(下地信広氏、下地信男氏、平良和彦氏)の支持を取り付けた。
また、「公明」の2氏とも自民県連の公認を得ている下地氏を現段階では支持する見解を示している。
そのほかにも、中立会派「市民創会」の狩俣勝成氏、無会派の西里芳明氏も下地氏の出馬表明会見に駆け付けるなど、合計で11人の市議が支持している。
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座喜味一幸市長を保革相乗りで誕生させた「ワンチームみゃーく」だが、市長選後の各種選挙の動向なども影響してか、足並みが乱れている。
「ワンチームみゃーく」内の保守系市議3人はすでに革新勢力とは距離をとっており、今回も國仲氏を支持するには至っていない。
西里氏は下地氏を支持し仲間誉人氏は新里氏。上地堅司氏は現段階では態度を明確化していないが保守系候補を支持する見込みだ。
こうした状況を踏まえて、國仲氏は、革新票をしっかりと固めつつ、座喜味市長を支持する保守票をいかに多く獲得していくかが課題となっている。
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前里光健氏(保守宮古未来会)、砂川和也氏(市民創会)と仲間氏(無会派)が支持する新里氏だが、山里雅彦氏も今後、合流する可能性があり、結果的に4人となりそうだ。
新里氏が出馬表明に至るまでの経緯には、各方面からの強い働き掛けも背景にあったことから、内部からは「市議の支持が多いから票があるわけではない。潜在的に匠氏を支持する層は確実にある」との声も聞かれている。
さらに「若さ」を前面に押し出しており、若者層にその政策や支持をどうやって浸透させていくかに注力していく見込みだ。
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今後は、新里氏側が自民党県連に「公認」「推薦」依頼を出すことも計画しており、そうした動きを踏まえて新しい展開が生まれそうだ。
来年1月の市長選を占う試金石となる今回県議選。座喜味市長を支える「ワンチームみゃーく」も市政奪還を目指す野党保守勢力の双方とも、足並みが乱れたままで本格的な選挙戦に突入していきそうな状況となっている。